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318 富士の高嶺に雪は降りける 山部赤人 [万葉集]

 田子の浦ゆ うち出でて見れば 真白にぞ 富士の高嶺に 雪は降りける (318)


 田子の浦に うち出でて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ (新古今集)
           

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 小倉百人一首での記憶があったが微妙に違う。
「ゆ」が通過地点を表すが平安時代で使われなくなり、「新古今集」で書き変えられた。
「真白にぞ」という直接表現から「白妙の」と布の白さで喩え、「ける」を「つつ」に変えた。それも洗練され見事ですが、万葉集の素朴な感動も味わい深いものです。


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詩歌紹介 公益社団法人 関西吟詩文化協会


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