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815 梅花の宴 正月たち春の来らば 第弐紀卿 [万葉集]



正月(むつき)立ち 春の来らば かくしこそ

       梅を招(を)きつつ 楽しき終へめ


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中国の落梅の詩にちなんで日本でも歌おうということだそうだ。
「令和」の起源にもなったという。
第弐紀卿とは大宰府次官の紀男人だという。

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第29図 太宰府梅花宴の歌(三十二首は 815~846)


大和の国のこころ、万葉のこころ






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802 子らを思う歌 山上憶良 [万葉集]




瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ いづくより
  来たりしものぞ まなかひに もとなかかりて 安眠しなさぬ (802)


銀も 金も玉も 何せむに まされる宝 子にしかめやも (803)



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GaKKen キッズネットに驚く。
山上憶良が小学校で登場するようだ。
中学受験で必要なのでしょう。
瓜や栗がいいですね。

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やまのうえのおくら【山上憶良】GaKKen キッズネット


讃岐屋一蔵の古典翻訳ブログ






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798 妹が見し楝の花 山上憶良 [万葉集]



妹が見し 楝の花は 散りぬべし 我が泣く涙 いまだ干なくに (798)

大野山 霧立ちわたる 我が嘆く おきその風に 霧立ちわたる (799)
                   


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憶良が旅人の立場になり長歌と反歌を贈った。
旅人の妻のことがここで分かる。
こんなことなら都に留め置けばよかった、いろいろな場所につれていけばよかったと、
5歳上の憶良から受け取った旅人は、「その通りです」と少し笑ったのでしょう。
 
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旅人の妻の死を悼んで山上憶良が詠んだ歌・・・巻第5-794~799







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793 断腸の涙 大伴旅人 [万葉集]



世の中は 空しきものと 知る時し いよよますます 悲しかりけり                     


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 妻大伴郎女の死の後、さらに訃報が届いたという。
妹大伴坂上郎女の夫のようだ。
自分より下の妹婿の死と妹たち遺族の悲しみ、
帰国する訳にはいかないことなど、身が裂ける思いだったのでしょう。
 
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661 恋ひ恋ひて逢へる時だに 大伴坂上郎女 [万葉集]


 恋ひ恋ひて 逢へる時だに うるはしき 言尽してよ 長くと思はば
                              (661)
 
 玉守に 玉は授けて かつがつも 枕と我れは いざふたり寝む 
                              (652)

 来むと言ふも 来ぬ時あるを 来じと言ふを 
            来むとは待たじ 来じと言ふものを
                              (527)

 青山を 横ぎる雲の いちしろく 我れと笑まして 人に知らゆな
                              (688)                             


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大伴家持の叔母で義母でもある。彼女の2度目の結婚は不比等の4男だった。
527番歌となる。
次に坂上宿奈麻呂の正室となり二人の娘を産んで長女が家持の妻、
次女が大伴駿河麻呂の妻になったという。次女のために夫宛ての661番を作ってあげたという。
不比等系へのマグマが至るところで溜まっていたのでしょう。
 
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坂上郎女:恋多き女(万葉集を読む)







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603 千たびぞ 笠郎女 [万葉集]



 思ひにし 死にするものに あらませば 千たびぞ我れは 死にかへらまし (603)

 相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の後方に 額つくごとし (608)

 心ゆも 我は思はずき またさらに 我が故郷に 帰り来むとは (609)



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 何かボタン1つの掛け違いで、2人の思いが違ってしまったのでしょう。
と思いたいが、家持の人格がそもそも問題だったのやもしれません。


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大洋ボート


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598 恋にもぞ人は死にする 笠郎女 [万葉集]



 恋にもぞ 人は死にする 水無瀬川 下ゆ我れ痩す 月に日に異に



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熱心なブロガーの解説に学ぶ。
水無瀬川と重ねて月に日に異なっていくと、上手いなぁと感嘆ですね。

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万葉集その九百二十二(笠郎女 熱情編) 万葉集遊楽






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596 沖つ島守 笠郎女 [万葉集]



 八百日行く 浜の沙も 我が恋に あにまさらじか 沖つ島守


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最後に「沖つ島の島守さん」と呼びかける解説に唸る。
自分の住まいを沖つ島にし、自分は家を守っている。自問自答する。
実らぬ恋の名歌だとする。私もそう思います。

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第161話笠女郎 八百日行く  カクヨム






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594 夕蔭草の白露 笠郎女 [万葉集]



 我がやどの 夕蔭草の 白露の 消ぬがにもとな 思ほゆるかも


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「消ぬがに」が「死にそうに」で、死にそうなほど思っていることを、
「夕蔭草の白露」で喩えている。伝わってくる綺麗な歌でした。

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万葉集の日記






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593 小松が下に 笠郎女 [万葉集]



 君に恋ひ いたもすべなみ 奈良山の 小松が下に 立ち嘆くかも


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万葉集を編纂したことから家持を「いい人」だとの先入観があったのですが。
こういう歌を贈らせ、彼女の歌を採用するが、冷酷な人なのやもしれません。

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万葉集の日記






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