SSブログ

道のべの 木槿は馬に 食はれけり [芭蕉]

 みちのべの むくげはうまに くわれけり


貞亨元年(1684) 41歳

------------

 これは芭蕉だから中期最高傑作の一句とされるのやもしれません。
名もなき者が単品で発表したら、絶賛されるのだろうかと気になるところです。
いずれにせよ確信できないところが、まだまだ未熟の域ということでしょう。

------------


山梨県立大学 芭蕉db








nice!(0)  コメント(0) 

羽生郷右衛門 [江戸]


 世の中を 廻り廻りて 因幡路に 暫く足を 引き臼となる


-----

 1686年に他界している剣豪だが、大河『武蔵 MUSASHI』の放送時に
武蔵とは縁がない鳥取市が剣豪で盛り上がったようだ。
由井正雪の乱でも取り調べを受けてその後に鳥取藩主に見いだされたりと、
なかなかの豪快な人のようだ。


-----


道場破りを追い返した剣豪 紀行歴史遊学



p243
nice!(0)  コメント(0) 

梅花 <高啓> [漢詩]

  

瓊姿只合に 瑤臺に在るべし
誰か江南に向かって 處處に栽えたる
雪滿ちて山中 高士臥し
月明らかにして林下 美人來る
寒は依る疎影 蕭蕭の竹
春は掩う殘香 漠漠の苔
何郎去って自り 好詠無し
東風愁寂 幾回か開く


--------

飢饉に際して食を探し求めなかった高士がいたという。
三国志に登場する皇帝を僭称した袁術や袁紹の祖のようだ。

梅の花で、教養を詰め込み詩にする。
漢詩は無理でしょうが、詩にも憧れますね。

--------


漢詩紹介 公益社団法人 関西吟詩文化協会






nice!(0)  コメント(0) 

薬師寺元一 [戦国]



 冥土には 能若衆の ありければ 思ひたちぬる 旅衣かな

―地獄には よき我か主の あるやとて 今日おもひたつ 旅衣かな


-----

 辞世の伝わり方が微妙に違うようですが、
薬師寺元一は細川政元との主従関係があったが、謀反に失敗する。
上品な話ではないが、ありがちなことだったのでしょう。

-----


ふたつの淀城 薬師寺元一の意味深な辞世



p238
nice!(0)  コメント(0) 

496 浜木綿 百重なす 柿本人麻呂 [万葉集]

 
 み熊野の 浦の浜木綿 百重なす 心は思へど 直に逢はぬかも
  

-----

 人麻呂の偲ぶ恋を歌った創作のようだ。
浜木綿をググったが清楚な感じの花だった。
葉は濃いグリーンで百も重ねることで、濃密な思いのようだ。
素人ながら唸る歌でした。

-----


柿本人麻呂の歌 496-499 古典に親しむ






nice!(0)  コメント(0) 

有間皇子 [上代]



 磐代の 浜松が枝を 引き結び 真幸くあらば また還り見む


-----

 万葉集141番歌でした。
『辞世百人一首』の解説では、中大兄皇子が主人公となっていた。
義父蘇我石川麻呂を攻めたことで自殺したことで妻も自殺したようだ。
母を失った持統天皇は大海人皇子の后となる。
そして中大兄皇子は前天皇の孝徳天皇を父にもつ有間皇子を殺害した。

天智天皇が漫画でどういう描き方をされているのだろうとググってみたが、
美形であったり、BL風もあり、とてもリンクしたいとは思えませんでした。

-----

有馬皇子(ありまのみこ)の歌



p17
nice!(0)  コメント(0) 

猿を聞く 人捨子に 秋の風いかに [芭蕉]


 さるをきく ひとすてごに あきのかぜいかに


貞亨元年(1684) 41歳

------------

旅の途中なので自分が引き取る訳にもいかない。
せめて寺へでも連れていき自分の金を足して預けることも可能だったのでしょう。

------------


山梨県立大学 芭蕉db








nice!(0)  コメント(0) 

前原一誠 [明治・大正]

 もろともに 峯の嵐の はげしくて 木の葉とともに 散る我身かな


-----

 前原一誠を中心に幕末維新をJBpressで学ぶ。木戸との幕末での溝が明治で亀裂する。
その切欠となったのが長州藩の常備軍編成に対する不満からの反乱で、
木戸が武力鎮圧したことだったという。確か、ここは酷いやり方だった。
萩の乱後の前原の弁明の機会を騙してまで奪ったのも、その辺りやもしれません。

-----

前原一誠と萩の乱① JBpress

前原一誠と萩の乱② JBpress

前原一誠と萩の乱③ JBpress

前原一誠と萩の乱④ JBpress




p263
nice!(0)  コメント(0) 

高きに登る <杜甫> [漢詩]

  

風急に天高くして 猿嘯哀し
渚清く沙白くして 鳥飛び廻る
無邊の落木 蕭蕭として下り
不盡の長江 滾滾として來る
萬里悲秋 常に客と作り
百年多病 獨り臺に登る
艱難苦だ恨む 繁霜の鬢
潦倒新たに停む 濁酒の杯



--------

詩聖の七言律詩。
日本では「人間五十年・・・」と歌うが、「百年」で人生だという。
貧窮していても56で詩を残した。昔は、大陸の方が長寿だったのやもしれない。
放浪していても各地で尊敬されたのでしょうから日々の糧は大丈夫だったのでしょう。
それでも身体が酒を拒むようになるのは辛いことだった。

--------


漢詩紹介 公益社団法人 関西吟詩文化協会






nice!(0)  コメント(0) 

天狗党の乱 二 [幕末]



 手筒山 棚引渡る 雲間より 色もかはらで 見ゆる松が枝
                               大内義寿

 大丈夫が 弦張こめし 梓弓 引きつめてこそ なぞたゆむべき
                               長谷川守本

 玉の緒の 絶ゆとも絶えぬ 思ひこそ 我が大君の 御かげ守らん
                               川上清太郎



-----

 天狗党の乱で生き残った者は、鳥羽伏見の戦いとなり、諸政党が家族への弾圧をしたので当然に復讐する。水戸藩は特に陰惨だった。
武田耕雲斎の孫で母が藤田東湖の娘という武田金次郎が復讐の鬼と化したようだ。

-----


天狗党の乱(てんぐとうのらん) HISTORIST 山川出版社


明治150年水戸藩最後の内部抗争「松山戦争」の慰霊法要 子孫ら参列



p263
nice!(0)  コメント(0)