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登楼 <杜甫> [漢詩]

  

花は高楼に近くして客心(かくしん)を傷(いた)ましむ
万方(ばんぽう)多難 此(ここ)に登臨(とうりん)す
錦江の春色 天地に来り
玉塁(ぎょくるい)の浮雲(ふうん) 古今(ここん)に変ず
北極の朝廷 終(つい)に改めず
西山(せいざん)の寇盗(こうとう) 相侵(あいおか)すこと莫(な)かれ
憐れむべし 後主も還(また)廟に祠らる
日暮(じつぼ)聊(いささ)か為す 梁甫吟


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長安を異民族に奪われ、杜甫は成都に逃れる。長安が奪還されたと聞き、愛国心に奮い立つ。
蜀の劉禅が諸葛亮孔明を得たことで廟に祀られているが、現在の代宗は暗愚であり自分も孔明のごとく国難を救う者たらんと欲しているという。
左大臣氏の解説に感激する。

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漢詩の朗読 左大臣光永






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