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225 人麻呂の死 依羅娘子 [万葉集]

妻もあらば 摘みてた食げまし 沙弥の山 野の上のうはぎ 過ぎにけらずや
                             (221 柿本人麻呂)

直に逢はば 逢ひかつましじ 石川に 雲立ち渡れ 見つつ偲はむ
                            (225 依羅娘子)


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221は長歌の後の反歌で、旅先での死で野ざらしになることで、
それでも妻は待っており、妻のことを考えている悲しい歌となっている。

連絡がきて歌ったという歌。
遺骨や墓がある訳でもないので、雲を見て偲ぶとしている。
遺骨も墓もない、看取ってもない、遺言もない、信仰もない、
殺された訳ではなく寿命だったことが唯一の救いの悲しい死なのでしょう。

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221 万葉集のかたわらにキーボード

225 万葉集のかたわらにキーボード








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