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93. 鎌倉右大臣 [百人一首]

 世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ

  海人の小舟の 綱手かなしも


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 実朝の歌。世の中がいつまでもそのままであってほしいという願望には、
自分の生の願望も含まれているそうだ。漁師が小舟を綱で引く日常の光景を歌う。
しかし、実朝は殺害されることで、定家はこの歌を選ぶことにする。
昨年の大河のように優しい人柄だったのでしょう。

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一騎討ち [戦国]

 うちむすぶ 太刀の下こそ 産屋なれ

  唯だ切りかかれ 先は極楽
               川上忠堅
 
 きらば切れ 刃にかかる 物もなし

  本来心に かたちなければ
               筑紫晴門

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 島津家臣の川上忠堅と、肥前国人領主の弟筑紫晴門が一騎打ち、共に死去。
川上忠堅は竜造寺隆信の首を挙げ脇差を頂戴し、平成20年に子孫が県に寄贈。
日清戦争時の参謀長が薩摩の川上操六だが関係は分かりません。
和歌は創作のようだ。

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筑紫晴門と川上忠堅の一騎討ち・悪い話?



p72
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92. 二条院讃岐 [百人一首]

 わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の

  人こそ知らね かわく間もなし


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人に言えない恋で袖が濡れた状態というのは分かったが、
潮干や石の意味が不明だった。
「水の下の石」の本歌取りで、頼政の娘讃岐は沖の石とし、
秘密の恋の象徴にしたという。見事でした。

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三原紹心 [戦国]

 うつ太刀の かねのひびきは 久かたの

  天津空にも 聞えあぐべき


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 岩屋城の戦いで、島津忠長勢2万に対して、763名で籠城戦を戦う。
高橋紹運や自分の子と共に玉砕する。
後世、誰かがゲームで登録してくれる。紹心も喜んでいることでしょう。

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三原紹心 (みはら じょうしん) げむおた街道をゆく



p70
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91. 後京極摂政前太政大臣 [百人一首]

 きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに

  衣かたしき ひとりかも寝む


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キリギリスはコオロギだった。「さむしろ」が「寒い」と「むしろ」で、
「狭いむしろ」との解釈もあるようだ。
妻を亡くした寂しさという個人的体験を普遍的な悲しみに昇華させたという。

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高橋紹運 [戦国]

 屍(かばね)をば 岩屋の苔に 埋めてぞ

  雲ゐの空に 名をとどむべき


 流れての 末の世遠く 埋(うずも)れぬ

  名をや岩屋の 苔の下水(したみず)

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 討伐対象の高橋家を主の命で継ぐことになる。
宗茂を立花道雪の娘婿として養子に出す。その際に争うことあらば立花家の者として自分を斬るよう命じたという。
最後の戦いで秀吉の援軍が来るまではと降伏勧告を拒否し、ついに自刃。
追い詰めた島津忠長も涙を流したという。

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高橋紹運の辞世 戦国百人一首86  明石 白(歴史ライター)



p70
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90. 殷富門院大輔 [百人一首]

 見せばやな 雄島の海人の 袖だにも

  濡れにぞ濡れし 色は変はらず


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 袖が濡れる表現は以前にもあったが、源重行の歌の本歌取りで今回は色付きだった。
中国古典「血の涙」からだという。

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立花道雪 [戦国]

 異方に 心ひくなよ 豊国の

  鉄の弓末に 世はなりぬとも

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 戦の中、病死するが、敵島津は喪に服し追ってこなかったという。
主君宗麟といえども彼の諫めを受け入れる。
百戦錬磨で分別もあり、辞世も忠義を貫く。感服です。

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立花道雪の辞世 戦国百人一首④  明石 白(歴史ライター)

立花道雪-歴史上の実力者 刀剣ワールド



p70
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89. 式子内親王 [百人一首]

 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば

  忍ぶることの よわりもぞする

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 以仁王の姉で連座して出家したという。
「玉の緒」の歌といえばこの歌が検索ででてくるが、私には昨日の鳥居強右衛門でした。その「玉の緒」の縁語が3つ登場する。技巧と激情を見事歌ったという。

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鳥居強右衛門 [戦国]

 わが君の いのちにかはる 玉の緒は

  何かいとはん もののふの道


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 辞世は長篠城から岡崎へ向かう際に歌ったものだという。
本人作の保証はないが、心意気は伝わってくる。
「もののふの道」と戦国の世でそこまで意識していたのかは疑問ですが、
一首遺されていることは素晴らしいことです。

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鳥居強右衛門の辞世 戦国百人一首⑤  明石 白(歴史ライター)



p50
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