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戦没学生の手記から 五 [昭和]


 かくてこそ 人も果てなむ 爆雷に 打たれて魚 数多浮きをり

 蒼く澄みて 鴎の遊ぶ この波の 底黝(うすぐろ)き 死の光あり

 食もなく 衣寒くも ただ一日(ひとひ) 
              母子(おやこ)集ひて 語らむをのみ
                       
                           (馬場充貴)

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 ベトナムのナトラン沖で戦死。3首目は「母の希ひ」の枕詞があるという。
そう書いて自分の願いなのでしょう。


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―日本戦没学生の手記 (岩波文庫 青 157-1)



p267
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