帰雁 <銭起> [漢詩]
瀟湘(しょうしょう)何事(なにごと)ぞ等閑(とうかん)に回(かえ)る
水(みず)は碧(みどり)に沙(すな)は明(あき)らかに両岸(りょうがん)は苔(こけ)
二十五弦(にじゅうごげん)夜月(やげつ)に弾(だん)ずれば
清怨(せいえん)に勝(た)えずして却飛(きゃくひ)し来(き)たる
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瀟湘という洞庭湖に注ぐ2つの川が合流するあたりが絶景のようだ。
絵が多く残っていた。
雁が来たが帰っていく様を25弦の琴の音を理由とする。
「清怨」を音色の「悲しさ」、あるいは「怨み」と解釈できるようだ。
私のような無粋な人間でも惹き込まれる漢詩でした。
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「格言・故事成語」講座(4)
瀟湘八景 google画像