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涼州の詩 <王翰> [漢詩]

  


葡萄の美酒 夜光の杯
飲まんと欲して琵琶 馬上に催す
酔うて沙場に臥す 君笑う莫れ
古来征戦 幾人か回る


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明るく楽しく始まるが、結句で一転する。
夜光杯でググって調べてみる。8世紀にグラスで葡萄酒を飲む。
馬上の琵琶を聴き入り、砂漠で酔いつぶれることを笑ってくれるなという。
問題行動が多かったようですが、詩人として後世に作品を遺す。

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漢詩紹介 公益社団法人 関西吟詩文化協会







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市川豊次 [幕末]



 露となり 草葉の下に 消ぬとも あかきこころは 世々に残さん


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 「あかきこころ」を確かに残される。
元治元年(1864)12月26日に切腹。この年は池田屋事件、禁門の変、長州征伐の年であり、
彼らも全く希望を見いだせない中での辞世だったのでしょう。

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コトバンク 市川豊次


姫路藩 勤王十二士の墓




p254
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594 夕蔭草の白露 笠郎女 [万葉集]


 我がやどの 夕蔭草の 白露の 消ぬがにもとな 思ほゆるかも


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「消ぬがに」が「死にそうに」で、死にそうなほど思っていることを、
「夕蔭草の白露」で喩えている。伝わってくる綺麗な歌でした。

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万葉集の日記






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江坂元之助 [幕末]



 降積もる 雪に緑は うつむとも とけてあらはる 千代の松かえ



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 年末に切腹。自分たちは雪の中死ぬことになるが、
春は必ず来て、藩を超えた同志がやってくれるくれるだろうという意なのでしょうか。
「松かえ」は「松が枝」だそうだ。


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コトバンク 江坂元之助


姫路藩 勤王十二士の墓



p254
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馬をさへ ながむる雪の 朝かな [芭蕉]



 うまをさへ ながむるゆきの あしたか


貞亨元年(1684) 41歳


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熱田で詠んだようだ。出発時には「野ざらし」を覚悟したが、名古屋で落ち着き、
馬上の旅人と雪景色にしみじみと趣を感じたようだ。


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俳句アトラス


山梨県立大学 芭蕉DB








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大津皇子 [上代]



 百伝ふ 磐余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ


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 后山辺皇女の殉死が日本書紀に書かれていた。
姉の大伯皇女は二上山を見続ける。
↓のページで磐余の池のあった場所の写真、歌碑など一読する。
敬虔なブロガーに少し感動する。

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万葉歌碑巡り【大津皇子辞世の句】磐余の池跡地にて大伯皇女と共に偲ぶ みくるの森




p19
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安樂窩中吟 <邵雍> [漢詩]

  

飲酒莫教成酩酊
賞花慎勿至離披
人能知得此般事
焉有閒愁到兩眉


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ほどほどがよい、との七言律詩の後半4句。
酒も飲みすぎは良くないし、花も満開になってはいただけない。
およそ物事は欠けるところがあった方がいいとのことで、
そうなのだろうと思いますね。
完全な人間もいないし、完璧主義も良くないのでしょう。

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月ヶ瀬梅渓(月瀬記勝)







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木下嘉久次 [幕末]


 
死ぬる身を 何か恨みん かはねむす 草に花さく 時もあるへし 


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 土佐の郷士で清原の一族。文久3年(1863)の8月18日の政変の影響。
長曾我部遺臣の殉難も苛烈ですね。

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二十三士の墓(福田寺)




p256
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593 小松が下に 笠郎女 [万葉集]


 君に恋ひ いたもすべなみ 奈良山の 小松が下に 立ち嘆くかも


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万葉集を編纂したことから家持を「いい人」だとの先入観があったのですが。
こういう歌を贈らせ、彼女の歌を採用するが、冷酷な人なのやもしれません。

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万葉集の日記




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野村助作 [幕末]



 浮雲は また晴れやらぬ 身なれとも 露もこころを 世には残さし


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 高杉が助けた野村望東尼の夫と前妻の孫。福岡藩士。五卿の接待係。
乙丑の獄で玄界島配流前に獄舎で病死という。享年24という。
拷問と栄養失調による衰弱死なのでしょう。

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比売嶋日記 野村望東尼の日記




p261
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