90. 殷富門院大輔 [百人一首]
見せばやな 雄島の海人の 袖だにも
濡れにぞ濡れし 色は変はらず
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袖が濡れる表現は以前にもあったが、源重行の歌の本歌取りで今回は色付きだった。
中国古典「血の涙」からだという。
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濡れにぞ濡れし 色は変はらず
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袖が濡れる表現は以前にもあったが、源重行の歌の本歌取りで今回は色付きだった。
中国古典「血の涙」からだという。
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89. 式子内親王 [百人一首]
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
忍ぶることの よわりもぞする
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以仁王の姉で連座して出家したという。
「玉の緒」の歌といえばこの歌が検索ででてくるが、私には昨日の鳥居強右衛門でした。その「玉の緒」の縁語が3つ登場する。技巧と激情を見事歌ったという。
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忍ぶることの よわりもぞする
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以仁王の姉で連座して出家したという。
「玉の緒」の歌といえばこの歌が検索ででてくるが、私には昨日の鳥居強右衛門でした。その「玉の緒」の縁語が3つ登場する。技巧と激情を見事歌ったという。
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88. 皇嘉門院別当 [百人一首]
難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ
みをつくしてや 恋ひわたるべき
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「かりね」「ひとよ」「みをつくし」が掛詞。
お題を与えられて見事に3つ入れてきた。
『百人一首講座』の解説者は「ゆきずりの恋」で忘れられない人がいるという。
サラッと語られるが、オーナーの方の昔話なのやもしれません。
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みをつくしてや 恋ひわたるべき
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「かりね」「ひとよ」「みをつくし」が掛詞。
お題を与えられて見事に3つ入れてきた。
『百人一首講座』の解説者は「ゆきずりの恋」で忘れられない人がいるという。
サラッと語られるが、オーナーの方の昔話なのやもしれません。
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87. 寂蓮法師 [百人一首]
村雨の 露もまだひぬ まきの葉に
霧立ちのぼる 秋の夕暮れ
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いろいろ知識となる歌でした。「村雨」がにわか雨だが、他にも秋に降る雨の表現があること、「霞」と「霧」の季節で使い分けること、
真木が杉や檜の常緑樹で、寂蓮は紅葉を使わなかった。
ググると落葉樹は鮮やかに赤や黄となるが、杉・檜は緑で古くなれば茶色くはなるようだ。
また、カメラを白露にズームインして、山全体へズームアウトする歌だという。
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霧立ちのぼる 秋の夕暮れ
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いろいろ知識となる歌でした。「村雨」がにわか雨だが、他にも秋に降る雨の表現があること、「霞」と「霧」の季節で使い分けること、
真木が杉や檜の常緑樹で、寂蓮は紅葉を使わなかった。
ググると落葉樹は鮮やかに赤や黄となるが、杉・檜は緑で古くなれば茶色くはなるようだ。
また、カメラを白露にズームインして、山全体へズームアウトする歌だという。
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86. 西行法師 [百人一首]
嘆けとて 月やは物を 思はする
かこち顔なる わが涙かな
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北面の武士だったが、23で出家したという。
「月」の歌を多く詠んだという。
西行はサラッと綺麗に詠っているので、僧侶の恋歌であろうが納得してしまいますね。
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かこち顔なる わが涙かな
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北面の武士だったが、23で出家したという。
「月」の歌を多く詠んだという。
西行はサラッと綺麗に詠っているので、僧侶の恋歌であろうが納得してしまいますね。
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85. 俊恵法師 [百人一首]
夜もすがら もの思ふ頃は 明けやらで
ねやのひまさへ つれなかりけり
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「ひま」が隙間で、寝室の隙間でさへ「つれない」としている。
思う人がつれないのとを掛け合わせた見事な歌なのでしょう。
が、東大寺の僧侶が女性となりこういう恋歌を詠うことに驚く。
現代なら晒されてネットで騒ぎになるやもしれません。。
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ねやのひまさへ つれなかりけり
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「ひま」が隙間で、寝室の隙間でさへ「つれない」としている。
思う人がつれないのとを掛け合わせた見事な歌なのでしょう。
が、東大寺の僧侶が女性となりこういう恋歌を詠うことに驚く。
現代なら晒されてネットで騒ぎになるやもしれません。。
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84. 藤原清輔朝臣 [百人一首]
永らへば またこの頃や しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき
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歌の意そのものは、シンプルなものだが、
それを綺麗に歌にしたところが素晴らしいのでしょう。
定家も心動かされるところがあって採用したのでしょう。
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憂しと見し世ぞ 今は恋しき
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歌の意そのものは、シンプルなものだが、
それを綺麗に歌にしたところが素晴らしいのでしょう。
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83. 皇太后大夫俊成 [百人一首]
世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る
山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
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「道」は逃れる道で出家を意味するいう。定家の父が27で詠んだ歌だが、
この時代の27は出家を考える歳だった。実際の出家は63歳だという。
そういえば私も23~24の頃に出家願望が生じ悶々としていたが、
いつの間にか、そんなことは忘れ現在に至る。
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山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
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「道」は逃れる道で出家を意味するいう。定家の父が27で詠んだ歌だが、
この時代の27は出家を考える歳だった。実際の出家は63歳だという。
そういえば私も23~24の頃に出家願望が生じ悶々としていたが、
いつの間にか、そんなことは忘れ現在に至る。
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82. 道因法師 [百人一首]
思ひわび さても命は あるものを
憂きに堪えぬは 涙なりけり
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悲痛なほどの思いで死にたくても生きており涙がでてくるという意だが、
作者の老境を考えると人生そのものの哀悼と解釈できるという。
深く面白いところでした。
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憂きに堪えぬは 涙なりけり
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悲痛なほどの思いで死にたくても生きており涙がでてくるという意だが、
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深く面白いところでした。
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81. 後徳大寺左大臣 [百人一首]
ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば
ただ有明の 月ぞ残れる
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有明で恋の歌と思い、「方」を方角と人の両義かと考えるも残念でした。
平安時代にはホトトギスの初音を聞きたいがために徹夜することもよくあったそうだ。
それを承知して歌を再読すれば、綺麗な情景を見事に歌ったものでした。
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ただ有明の 月ぞ残れる
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有明で恋の歌と思い、「方」を方角と人の両義かと考えるも残念でした。
平安時代にはホトトギスの初音を聞きたいがために徹夜することもよくあったそうだ。
それを承知して歌を再読すれば、綺麗な情景を見事に歌ったものでした。
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