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狂句木枯の身は竹斎に似たるかな [芭蕉]



きょうくこがらしのみはちくさいににたるかな


貞亨元年(1684) 41歳


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竹斎は藪医者だが、「侘びつくしたるわび人」だという。
自分もそうなのだと、狂句に生きる心意気を門弟に宣言したようだ。


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狂句こがらしの


山梨県立大学 芭蕉DB








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馬をさへ ながむる雪の 朝かな [芭蕉]



 うまをさへ ながむるゆきの あしたか


貞亨元年(1684) 41歳


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熱田で詠んだようだ。出発時には「野ざらし」を覚悟したが、名古屋で落ち着き、
馬上の旅人と雪景色にしみじみと趣を感じたようだ。


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俳句アトラス


山梨県立大学 芭蕉DB








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死にもせぬ 旅寝の果よ 秋の暮 [芭蕉]



 しにもせぬ たびねのはてよ あきのくれ



貞亨元年(1684) 41歳

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初秋に出発し暮秋に大垣の谷氏宅についたという。
野ざらし覚悟という気負いが落ち着き、変化が現れてくるという。

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山梨県立大学 芭蕉DB








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秋風や 藪も畠も 不破の関 [芭蕉]



あきかぜや やぶもはたけも ふはのせき


貞亨元年(1684) 41歳

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古代三関を学ぶ。外からの侵入を防ぐのではなく、謀反人等を外に出さないこと機能があったという。壬申の乱で大海人皇子が美濃尾張で力をつけたからだった。
その関も今では藪や畠だと芭蕉は詠んだ。
これはいいですね。壬申の乱、関ケ原の戦を経ていることが味わい深くなるのでしょう。

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山梨県立大学 芭蕉DB


不破関とは 関ヶ原町歴史民俗学習館








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碪打ちて 我に聞かせよや 坊が妻 [芭蕉]


きぬたうちて われにきかせよや ぼうがつま


貞亨元年(1684) 41歳


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藤原雅経の歌「み吉野の山の秋風小夜ふけて古里寒く衣打つなり」が念頭にあり、
宿坊の妻に打つ音を聞かせてくれと頼む歌のようだ。
なかなかアジな俳句だと面白味が分かってきました。

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野ざらし紀行 三重県 環境生活部 文化振興課 文化企画班


山梨県立大学 芭蕉DB







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芋洗ふ女 西行ならば 歌よまむ [芭蕉]

 

 いもあらふをんな さいぎょうならば うたよまむ



貞亨元年(1684) 41歳


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西行はよく歌を読んだようだ。
偉大な先人西行を芭蕉は敬愛したようだ。
芋は秋だという。

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【278】西行と芋を洗う女 小倉山荘








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馬に寝て 残夢月遠し 茶の煙 [芭蕉]




 うまにねて ざんむつきとほし ちゃのけぶり



貞亨元年(1684) 41歳


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野ざらし紀行で、「小夜の中山」と場所を特定させるが、これが『新古今和歌集』の西行の詠んだ歌からで静岡の難所だそうだが、杜牧から引用し、静岡名産の茶を入れる。
こうやって解説を読んでいくと、さすがなのでしょう。


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山梨県立大学 芭蕉db








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499 百重にも 柿本人麻呂 [芭蕉]


 
 百重にも 来及かぬかもと 思へかも 君が使の 見れど飽かずあらむ
  

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 496番歌の「百重」と対になっている。496が人麻呂の想いなのに対して、
同じ人麻呂が女性となって歌っている。
創作説、妻説、他人の歌説とあるようだ。


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柿本人麻呂の歌 496-499 古典に親しむ







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道のべの 木槿は馬に 食はれけり [芭蕉]

 みちのべの むくげはうまに くわれけり


貞亨元年(1684) 41歳

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 これは芭蕉だから中期最高傑作の一句とされるのやもしれません。
名もなき者が単品で発表したら、絶賛されるのだろうかと気になるところです。
いずれにせよ確信できないところが、まだまだ未熟の域ということでしょう。

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山梨県立大学 芭蕉db








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猿を聞く 人捨子に 秋の風いかに [芭蕉]


 さるをきく ひとすてごに あきのかぜいかに


貞亨元年(1684) 41歳

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旅の途中なので自分が引き取る訳にもいかない。
せめて寺へでも連れていき自分の金を足して預けることも可能だったのでしょう。

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山梨県立大学 芭蕉db








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